長芋と山芋は、野菜の中でもスーパーパワーフードです。
とはいえ、どのような効果があるのかわかりにくいですよね。
- 長芋と山芋ってなにが違うのか知りたい
- スーパーフードと呼ばれる長芋の効果は?
- 山芋と長芋の調理方法を教えて
長芋を料理に使おうとした際、上記のような疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれません。
今回この記事では、「長芋の栄養とその効果・効能」についてまとめました。
この記事を読むだけで、長芋がどんなに優れた野菜なのかがわかりますよ。
ぜひ読んで、料理の参考にしてください。
目次
長芋と山芋の違いって何?それぞれの特徴と違いについて解説!
長芋と山芋とはどこに違いがあるのでしょうか。
違いや特徴を見ていきます。
<長芋>
ヤマノイモ科ヤマイモ属ナガイモに分類されます。
つる性多年草で、肥大した担根体の呼称です。
中国大陸から持ち込まれたという外来種で、漢名を山薬(さんやく)・薯蕷(しょよ)といいます。
山芋と違い、水っぽく粘りが少ないため、刻んで和え物やサラダにするとサクサクした食感を楽しめますね。
※担根体:根にも茎にも似た食物の部分を指す。
<山芋>
山芋とは、ヤマノイモ科ヤマイモ属ヤマイモに分類されます。
長芋より粘りが強く甘みもあり、味が濃いめです。
山で自生する自然薯(じねんじょ)のほか、銀杏芋・大和芋・つくね芋と呼ばれるものがあります。
粘り気は強く風味が良い山芋は、とろろにして食べるのが一般的です。
・長芋 長野産
・長芋 北海道産
スーパーフードと言われる長芋の効果・効能!美容にも効果あり?
長芋は昔から栄養満点の食材として知られています。
どんな栄養素が含まれていて、どのような効果があるのでしょうか。
長芋に含まれる栄養素は下記のとおりです。
<栄養素>
栄養素は下記のとおり、たくさん含まれています。
- カリウム
- 鉄
- 亜鉛
- 銅
- ビタミンB1
- ビタミンB6
- 葉酸
- パントテン酸
- ビオチン
- ビタミンC
- 食物繊維
<カリウム>
長芋に含まれているカリウム。
過剰摂取したナトリウムを排泄して、むくみを解消したり血圧を正常に保ったりという効果があります。
余分な水分を体外に排出してすっきりしたボディラインに。
腎臓機能が低下している方は、カリウムが尿に排泄されにくく体に蓄積されるため注意が必要です。
<鉄・銅・ビタミンC>
鉄が不足すると、ヘモグロビンと赤血球の産生を妨げるので貧血を起こしてしまいます。
ビタミンCは鉄の吸収率を高める作用があります。
また銅は鉄を材料に、ヘモグロビンを合成する際に必要不可欠なミネラルなのです。
このように長芋一つあれば、ヘモグロビンを産生するのに必要なものが揃ってしまいます。
<亜鉛>
亜鉛は生殖機能を整える働きやホルモンバランスの調整を助けてくれます。
そしてビタミンCと一緒に摂ると吸収が促進されるのです。
<ビタミンB1・B6>
ビタミンB1は、エネルギー代謝を促す栄養素です。(ビタミンB1は熱に弱いため生食調理が望ましい)
ビタミンB6は免疫機能の正常な働きの維持や、赤血球のヘモグロビン合成にも関与しています。
<葉酸>
細胞を作るDNAの核酸を合成する栄養素です。
また赤血球を作る働きもあり、造血のビタミンといわれます。
<パントテン酸>
パントテン酸はエネルギー代謝のサポートやホルモンの合成に関与しています。
欠乏すると、体重の減少や副腎障害の可能性があるのです。
<ビオチン>
ビオチンは水溶性のビタミンB群の1種です。
糖質の代謝を補い、食べたものから効率的にエネルギーを作り替えます。
アミノ酸がたんぱく質になるときの補助や、皮膚の炎症を防止する因子の一つです。
<食物繊維>
長芋の食物繊維はレジスタントスターチというものです。
このレジスタントスターチは、2種類の不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の働きを持っています。
不溶性食物繊維には便の量を増やす働きがあり、水溶性食物繊維は便のかさを増やし腸内細菌のエサになる働きがあるのです。
腸内環境が整うと肌の調子も良くなり、美肌に。
レジスタントスターチは2種類の食物繊維と同等の働きをしてくれます。
そしてこのレジスタントスターチには、次の効果も期待できるようです。
- 血中コレステロールの減少
- 中性脂肪の減少
- 血糖値の急上昇の抑制
しかしこの効果も加熱すると大幅に効果が減少するため、生で食べて効率的に摂取するのがベストです。
※注意
レジスタントスターチには消化されやすいデンプンも含まれているので、取り過ぎると体重増加の恐れがあります。
山芋や長芋を使ったかんたんレシピを教えてほしい!5つまとめてご紹介
生で食べると効果的でも、たまには違った食べ方がしたいですよね。
ではここで、子どもからお年寄りまでが喜ぶレシピをご紹介します。
<カリカリチーズ長芋>
・材料(2人前)
- 長芋 10cmくらい
- ピザチーズ(スライス) 2枚
- 塩コショウ 少々
- オリーブオイル 少々
- ドライパセリ 少々
・作り方
- 長芋を1cmくらいの幅にカットする。
- 熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、長芋に塩コショウしながら両面こんがりと焼く。
- 長芋にちぎったスライスチーズを乗せ、裏返す。チーズがこんがりカリカリになるまで弱火でじっくり焼いていく。
- 器に盛り付け、ドライパセリを振りかけてできあがり。
<長芋のバター焼き>
・材料
- 長芋 1/2本
- バター 10g
- 醤油 大さじ1
- 刻み海苔 少々
・作り方
- 長芋の皮を剥いて、5mmくらいの厚さの輪切りにする。
- 熱したフライパンにバターを入れ、長芋を並べていく。
- 焦げ目が付いたら裏返し、両面焦げ目が付いたら醤油を全体にかけてできあがり。
- お皿に並べて刻み海苔を振りかける。
<長芋のツナマヨ和え>
・材料(2人前)
- 長芋 150g
- ツナ缶 1缶
- 玉ねぎ 1/4個
- 酢 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
- 醤油 小さじ1
- マヨネーズ 大さじ1
- 青のり 少々
・作り方
- 長芋の皮を剥いて一口大に切る。
- 耐熱ボウルに長芋を入れ、ラップで包みレンジを500Wで2分加熱する。
- 玉ねぎをみじん切りにする。
- ボウルに加熱した長芋とツナ、玉ねぎを入れる。そこに酢・砂糖・醤油・マヨネーズを加えて混ぜ合わせる。
- 小鉢に盛り付けて、青のりを振りかける。
<大和芋のふんわり磯辺揚げ>
・材料
- 大和芋 200g
- のり 大2~3枚
- 酢 少々
- サラダ油 少々
- 塩 小さじ½
- みりん 小さじ2
- ワサビ 小さじ½
・作り方
- 大和芋の皮を剥き、酢水にさらしてからすりおろす。
- すりおろした大和芋に塩、みりん、ワサビを加えてよく混ぜ合わせる。
- 八つ切りにしたのりに大和芋をスプーンですくい乗せ、のりをくるくる巻く。
- 170度の油でカラッと揚げる。(高温になると芋がふくらみにくくなるので注意)
- お皿に盛り付けてできあがり。
<長芋の肉巻き>
・材料(2人前)
- 長芋 100g
- 豚バラ肉(スライス) 3枚
- マヨネーズ 小さじ2
- 醤油 小さじ2
- 酒 小さじ2
- 水 50cc
- サラダ油 少々
・作り方
- 長芋の皮を剥き、縦に6等分にカット。肉は半分にカットする。
- 肉に長芋をしっかり巻いていく。
- 熱したフライパンに油を入れ、巻いた端が下にくるように焼いていく。
- フライパンにマヨネーズ・しょうゆ・酒・水を入れて、フタをして絡めながら蒸し焼きにする。
- お皿に盛り付けてできあがり。
※長芋で痒くなる場合は下記の方法を試してみてください。
- 皮を厚めに剥く
- かゆい部分に酢をつけて洗い流す
- 手を40度前後のお湯につけて洗う
まとめ:長芋と山芋の効果は大差なし!食べ方を変えて食生活にもっと取り入れよう!
このように、とても健康に効果のある長芋です。
いろいろな調理法を習得してもっと食生活に取り入れましょう。
痒みが出る方もいらっしゃるかと思います。
原因は長芋の中に含まれる「シュウ酸カルシウム」です。
皮膚の弱い方や子どもは症状が強く出る場合もあるので、少なめな量にして様子をみてください。
アレルギー症状は食べ過ぎにより、突然現れてきます。他の食材と合わせてバランス良く摂取しましょう。