気温が高くなってくると水分補給が重要です。
とは言ってもどのようなものを飲んだら良いのかわかりにくいですよね。
- 水分補給にはどんな種類の飲み物が良い?
- 手作りのスポーツドリンクレシピを教えて
- カフェイン飲料は水分補給にならない?
水分補給にどのような飲料が適しているか悩んだ際に、上記のような疑問を持たれるかもしれません。
そこでこの記事では、「熱中症対策に効果的な飲み物」についてまとめました。ぜひ参考にお読みください。
目次
水分補給にはどんな飲み物が適しているのか?塩分やミネラルを補うと良い?

水分を補給しようとする際にどのような種類の飲み物が良いのでしょうか。
<熱中症対策には水分と塩分が必要>
熱中症対策には水分だけの摂取では足りません。水分と同時に塩分も補給しなければいけないのです。
とはいえ自宅にいて軽作業の方と、外に出て激しい運動をして大量に汗をかいている人では、塩分の摂り方は違って来ます。
熱中症対策として販売されている飲料水は、飲料100mlあたり40~80ml(食塩相当量は0.1~0.2g)のナトリウム濃度です。
経口補水液はさらにナトリウム量が多く100mlあたり0.3gほど。
室内にいてあまり汗もかいていないときには、塩分が入っていないもので大丈夫です。
<熱中症対策にはミネラルが必要>
汗を大量に流すと水分やナトリウムだけではなくミネラルも失われます。
ミネラルはそれぞれに働きがあり、人間には必要不可欠です。
多量ミネラルと微量ミネラルに分類されるミネラルのその働きは以下ようになります。
※多量ミネラル
カルシウム | 骨や歯の構成成分、血液凝固や筋収縮に関与している。神経の興奮伝導調節を行う。(日本人の食生活で不足傾向がある) |
リン | 骨や歯の構成成分、核酸やリン脂質の構成。糖質の代謝を助ける。 |
カリウム | 血圧の上昇を抑える。体液の浸透圧調節、神経や筋肉の興奮伝導調節を行う。 |
硫黄 | 皮膚、髪の毛、爪をつくる。 |
塩素 | 胃液の成分となる。殺菌効果。 |
ナトリウム | 体液の浸透圧調節。神経や筋肉の興奮伝導調節を行う。(日本人の食生活では摂取量が多くなる傾向) |
マグネシウム | 骨や歯の構成成分、酵素反応にも関与。神経の興奮伝導調節を行う。 |
※微量ミネラル
鉄 | ヘモグロビンや酵素の構成成分になる。(不足すると貧血になる) |
亜鉛 | 酵素の構成成分、タンパク質合成の生体反応に関与している。(不足すると味覚障害が起こる可能性) |
銅 | 酵素の構成成分、神経伝達物質を産生する。鉄の代謝に関わる。 |
マンガン | 酵素の構成成分。骨や関節を形成する。 |
クロム | 糖代謝、脂質代謝の維持に関与している。 |
ヨウ素 | 甲状腺ホルモンの構成成分。成長促進、基礎代謝を高める。(海藻類に多く含まれているので、日本人の食生活で不足することはない) |
セレン | 抗酸化作用を持つ。酵素の構成成分。(日本人の食生活でセレン不足は起こりにくい) |
モリブデン | 酵素の構成成分。肝臓や腎臓で老廃物を分解する。 |
コバルト | 血液をつくる。 |
<熱中症対策にはクエン酸が必要>
クエン酸は柑橘類や梅、調味料のお酢に含まれています。
ミネラルの吸収をサポートする働きがあるので、水分補給の際はクエン酸を一緒に摂取するととても効果的です。
筋肉部位の乳酸濃度を低下する作用が、クエン酸にあることも知られています。
疲労回復には水250mlにクエン酸2.5gを混ぜて飲むのもおすすめです。
クエン酸量
品名 | クエン酸量(%) |
梅 | 1.6~4 |
温州みかん | 0.7~1.1 |
バレンシアオレンジ | 0.6~1.1 |
グレープフルーツ | 0.9 |
夏みかん | 0.9~1.2 |
レモン | 6~7 |
パインアップル | 0.51~0.85 |
熱中症対策にNGな飲み物は?かんたんに家庭で作れるスポーツドリンク

熱中症対策の水分補給には何でも良いというわけではありません。
避けた方が良い飲み物にはどのようなものがあるのでしょうか。
<カフェインを多く含む飲料>
カフェインは利尿作用があるので、水分補給には適していません。
缶コーヒー(190ml) | 約100~150mg |
カップコーヒー | 約100mg |
緑茶(ペットボトル)500ml | 約100mg |
紅茶(ペットボトル)500ml | 約50mg |
ウーロン茶(ペットボトル)500ml | 約100mg |
コカ・コーラ(缶)350ml | 約30mg |
エナジードリンク 250ml | 約100mgx |
栄養ドリンク 100ml | 約50mg |
カフェインの含む飲料を飲むときは、水も一緒に飲むようにしましょう。
<糖分を多く含む飲料>
水分補給に糖分を含む飲料にすると、味わいも良く活用しやすいのですが、糖分の過剰摂取になる可能性があります。
1日の摂取カロリーのうち、糖類は10%未満に抑えるのが望ましいのです。
健康増進効果が期待される数値は5%。成人ではおよそ25gです。
糖分の多く含まれた飲料を飲み過ぎると高血糖状態になります。
そして多尿になり脱水状態に陥ってしまうのです。
ブドウ糖の処理をするインスリンの作用は低下し、糖がエネルギーとして使えなくなります。
その際にケトン体と呼ばれる物質が体内に蓄積して、倦怠感や嘔吐、ひどくなると意識障害を引き起こすこともあるのです。
<アルコール>
アルコールも利尿作用があるので、熱中症対策には向いていません。
カフェイン飲料のときと同様に、一緒に水を飲むことがおすすめです。
<自家製スポーツドリンク>
市販のスポーツドリンクを購入するのも手軽で良いのですが、自家製スポーツドリンクもかんたんに作れるので試してみてください。
自分好みの味にアレンジすると飽きることなく楽しめます。
基本になる分量
水1L=砂糖54g:塩1.5g:レモン果汁50ml
このレモン果汁をリンゴ酢に替えたり、ブドウ糖にしたりしてみてください。
・ブドウ糖 100g
・ブドウ糖 160g
フルーツジュースで作る際には下記を参考にしましょう。
水500ml:好みのジュース500ml:塩3g
糖分と塩分に割合(スポーツドリンク1Lあたり)
砂糖:40~80g
塩:1~3g
適切な糖分と塩分のバランスが大事です。この基本の中でアレンジしてみましょう。
・サントリー DA・KA・RA600ml✕24
・コカ・コーラ アクエリアス 500ml✕24
・大塚製薬 ポカリスエット 500ml✕24
・フェリーチェ スポーツウォーター 500ml✕24
・ポッカサッポロ キレートレモンクエン酸 155ml✕24
・サントリー 塩のはちみつレモン 490ml✕24)
・キリン アミノサプリ 555ml✕24
・コカ・コーラ アクエリアス 1日分の マルチビタミン 500ml✕24
・クラシエ スポーツドリンクパウダー 1L用✕10袋✕3個
・グリコ パワープロダクション 粉末ドリンク 500ml用(45g)✕10袋
まとめ:バランスの取れた食事とこまめな水分補給で対策を!

熱中症対策に水分補給はもちろんですが、まずは規則正しく生活しましょう。
バランスの取れた食事をきちんとするように心がけるだけでも違ってきます。
水分補給には、ミネラルや塩分にも気をつけると良いですね。