一年中見かけるきのこですが、本来の旬は秋です。
今が旬のきのこにはたくさんの効果・効能があります。
- きのこにはどのような効果・効能があるのか教えて
- もっと効果的に食べる方法が知りたい
きのこを料理に使おうとした際、上記のような疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれません。
今回この記事では、「きのこのさまざまな効果効能」についてまとめました。
どうぞ料理の参考にお読みください。
目次
種類によって違う効果・効能を分析!どのような栄養が含まれているのか
スーパーに行くと年中売られているきのこです。
実は秋が旬であることを知らない人がいるかもしれません。
そのきのこにはどのような効果があるのでしょうか。
<しいたけ> 老化防止
・ビタミンB1
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換させる栄養素です。
糖質の摂取量が多い食生活をしている方や、体をよく動かしてエネルギーの産生が多い方は、ビタミンB1をたくさん必要とします。
インスタント食品の多い食生活をしている方はビタミンB1欠乏症になる可能性が大きいです。
・ビタミンD(エルゴステロール)
エルゴステロールというビタミンDになる前の段階物質が含まれています。
そのエルゴステロールは、紫外線に当たるとビタミンDに変化するのです。
ビタミンDは体内のカルシウム利用効率を高めて、骨や歯の発育促進をします。
血中カルシウム濃度を一定に保ち、神経伝達や筋肉の収縮を行う働きもあるのです。
ビタミンDが不足すると、カルシウム利用効率が下がるので、子どもでは成長障害や高齢者では、骨粗鬆症になるリスクがあります。
・食物繊維
しいたけには不溶性食物繊維が豊富に含まれています。
不溶性食物繊維は、水分を吸収し便の量を増やすことで腸を刺激し、便通促進の効果があるのです。
血糖値上昇を抑制する効果や、血液中のコレステロール濃度を低下させる働きもあります。
・エリタデニン
血中コレステロール濃度を低下させる働きがあります。
高血圧や動脈硬化を予防できる成分としての期待もされているのです。
<まいたけ> 美容・免疫力アップ
・ビタミンD
カルシウムの吸収を促進する働きがあり、骨の健康には欠かせない栄養素です。
ビタミンDは脂溶性ビタミンといい、油と一緒に摂ることで吸収率もより高まります。
・カリウム
カリウムはナトリウムを排泄する働きがあります。
塩分を摂りすぎた際の調整に役立ち、むくみ対策や高血圧予防には欠かせない栄養素です。
カリウムは水に溶け出てしまう性質があるので、茹でたり煮たりする場合にはカリウムの量が減少してしまいます。
・食物繊維
水溶性食物繊維の一種であるβ-グルカンが含まれています。
食後血糖値の上昇を穏やかにする働きがあるので、血糖値が気になる方には是非摂っていただきたい食品です。
・ポリフェノール
ポリフェノールには抗酸化作用があります。
活性酸素を取り除く働きがあるのです。
活性酸素は動脈硬化や細胞の老化、免疫機能の低下を引き起こす原因になります。
<エリンギ> 便秘・むくみ解消
・食物繊維
不溶性食物繊維を豊富に含んでいるので、腸内環境を整え便秘解消に役立ちます。
腸内がきれいだと、美肌にも良い効果が得られるのです。
・パントテン酸
パントテン酸はニキビや肌荒れを防いで、肌の美容と健康を維持してくれる効果があります。
美肌作りには欠かせない栄養素です。
別名ビタミンBとも呼ばれます。
・ナイアシン
体内の有害物質を分解してくれるのがナイアシンです。
アルコールによって発生するアセトアルデヒドを、分解してくれる効果があります。
二日酔いやお酒の飲み過ぎといった際に、アルコールの悪い影響から守ってくれる味方です。
血行不良やくすみ改善の効果も期待できます。
・β-グルカン
β-グルカンは免疫力を高める効果があります。
風邪やインフルエンザの予防にも効果が期待できるので、是非摂り入れたい栄養素の1つです。
<ぶなしめじ> 二日酔い・肌トラブル
・ビタミンB2
脂質をエネルギーに変換するのに欠かせないビタミンです。
皮膚や粘膜を健康に保てます。
こどもや胎児の発育を助ける働きから、成長ビタミンとも呼ばれるのです。
・ビタミンD
骨も健康には欠かせない栄養素です。
魚介類やきのこ類に多く含まれていて、食品の他は日光に当たることで合成されます。
免疫力をアップする効果も期待できるのです。
・ナイアシン
ナイアシンはビタミンの一種で糖質や脂質、タンパク質の消化吸収を助けます。
魚や肉に多く含まれているので、通常の食事をしている方で不足する心配はありません。
アルコールの代謝にも消費されます。
・パントテン酸
ビタミンの一種で、エネルギー代謝に欠かせない栄養素です。
糖質や脂質、タンパク質からエネルギー生産する手助けをします。
ストレスを和らげる働きも期待できます。
・食物繊維
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を含んでいます。
不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激して便通促進をするので、便秘解消に役立つのです。
水溶性食物繊維は腸内環境を整え、血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑制する効果があります。
<えのき> 疲労回復・ストレス
・β-グルカン
食物繊維の一種で糖質や脂質の吸収を抑え、整腸作用にも効果が期待できます。
・ビタミンB1
糖質のエネルギー代謝に関わっており、疲労回復に効果的です。
脳と神経を正常に保つ働きもあります。
水に溶けやすい性質なので、煮汁も一緒に摂取できる料理がおすすめです。
・ビタミンB2
脂質をエネルギーに変える際、欠かせないビタミンです。
脂質が新しい細胞を作る際に手助けをします。
そのことで皮膚や粘膜を健康に保つのです。
・ビタミンD
血液中のカルシウム濃度の調整をする役割があります。
・ナイアシン
糖質や脂質、タンパク質の代謝に関わっており、エネルギーを作るのに欠かせない補酵素として働きます。
・食物繊維
不溶性の食物繊維を多く含み、便秘解消に役立ちます。
食物繊維は噛みごたえがあるので、満腹感を得やすく肥満予防に効果的です。
<ヤマブシタケ> 認知症予防
・ヘリセノン
脳を活性化するへリセノンという成分が含まれています。
天然のヘリセノンはヤマブシタケ固有の物です。
認知症煮高い効果があると言われています。
・β-D-グルカン
免疫力を高める成分です。
ヤマブシタケに含まれるβ-D-グルカンはアガリクスをえ超えるきのことも呼ばれています。
自己治癒力の向上や免疫力を高めるだけではありません。
低いものは向上させ、高すぎてアレルギー反応を起こしてしまう場合には調整する免疫機能調整効果があるのです。
きのこの栄養素を効果的に摂取するにはどうすればよいか?調理方法は?
きのこを満遍なく味わい、栄養素を取り入れるにはどのような処理をしたら良いのでしょうか。
<水洗いはしない>
市販されているきのこは、洗わなくても良いとされています。
理由は下記のとおりです。
①水っぽくなってしまうから。
②きのこの風味や味わいが逃げてしまう。
③水溶性のビタミン群が逃げてしまう。
汚れがついている場合は、湿らせたキッチンペーパーで拭き取るようにしましょう。
<下処理方法>
・しいたけ
薄切りやそぎ切り、角切りとさまざまな切り方があります。
石づきを取り除くと、軸も美味しく食べられるのです。
・しめじ
まず手で2つに分け、根元(石づき)を少し切り落とします。
用途に合わせていくつかのかたまりにしたり、1本ずつにしたりして使いましょう。
・えのき
菌床とおがくずがついている部分を切り落とすと、すべて食べられます。
根元に近い部分は手でほぐして、食べやすい長さにカットしましょう。
・エリンギ
切り方によって食感が変わってきます。
味を染み込ませたいときには、手でさくのがおすすめです。
<汁ごと食べる>
きのこ類はビタミンB群群やカリウムといった、水溶性の栄養素が豊富に含まれています。
栄養分が溶け出した煮汁も一緒に食べられる料理で、栄養を無駄なく摂取しましょう。
スープやあんかけなどがおすすめです。
<カルシウムが豊富な食材と>
きのこに含まれているビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
カルシウムが豊富な食材と一緒に食べることで、カルシウムの吸収率をアップさせるのです。
<油と一緒に>
ビタミンDは脂溶性のビタミンです。
油と一緒に摂取すると体内吸収率が上がります。
<天日に干す>
ビタミンDはお日様にあたると、含有量が増えて旨味が増します。
しいたけはかさのひだを上にして、まいたけやしめじ、えのきは小房に分けて天日に干しましょう。
調理前の30分~1時間ほどお日様にあてるだけで効果的です。
まとめ:秋の味覚!栄養たっぷりのきのこを食べよう!
きのこ類はそれぞれに効果効能が違います。
カロリーも低めで、ダイエットにはおすすめです。
さまざまな料理に足してみるのも良いかもしれません。
手軽に買えるきのこを上手に活用してみましょう。